私はいま某メーカーの運用業務に携わっている。メーカーの新商品発売やキャンペーン開催、そのほか諸々の会社情報の変更に伴って、ページ内容を過不足なく更新していく作業だ。
そこで関わっている人たちと少しずつ信頼関係を築いていって、画面設計からスケジューリングまで、色々なことを先方と相談して決めて実行していくフローは、とても楽しい。と同時に、平坦だ。悲しくなるぐらい、ずっとずっと続いていくものだ。
先日の面談で部長ともその話をした。運用業務はとても平坦なものだ。「何も問題が起きずにずっと更新を行っていけること」が最重要課題となる。もちろんアイディアや発想も必要なのだけど、それ以前に、きちんとタスク管理やスケジュール管理を行って、問題の芽を摘み取って行って、「何も起きないように」提案や作業をしていくことが本当に大切で、でもそれはとても苦しいよね、という話をした。
何年か前に、仕事でとても苦いミスをしたことがある。その時も私はとあるクライアントの更新担当をしていて、ほんとうにうっかりした小さなミスで、自社とクライアントの信頼関係にひびを入れた。そして何より、クライアントとエンドユーザーの信頼関係にも、ひびを入れた。まだ若かったし、とか、業務が立て込んでいて寝不足で、とか、いろいろ言い訳はできるのだけど、でも結果はそうだった。問題の芽を摘み取らなかったせいでケアレスミスをして、しかも後始末が下手だった。上司に頭を下げさせ、クライアントに頭を下げさせた。いまだに後悔している、どうしてあのとき、あれをして、それをしなかったのかと。クライアントの利益向上のためにそれまで何か月も頑張っていたのに、本末転倒だった。
でも上記の痛い経験は、確かに私の糧になった。Webの世界から逃げ出すことも出来たけど(実際ちょっと逃げた)、結局ここに戻ってきた。そして思うのだ、基本は大事だ、と。会社での朝の挨拶から業務から庶務から何から何まで、どんな煩わしいことも、そこに意味があるかもしれないと思えば、受け入れたいと思う。と同時に、思考停止してしまってはいけない。問題の芽はどこにでも生えているので、ちゃんとあちこちに高いアンテナを張って、見逃したくないと思う。そこから初めて発想や提案をしていく人間でいたい。
悲しいぐらいに平坦だ。クリエイターと呼ぶには程遠い。全然華やかでもないし注目もされない、むしろ馬鹿にされたりもする。でも、クライアントが自分に何か相談してくれる。そして自分が携わったものが社会に出て、ラインを走って、遠く離れてしまった人までちゃんと届くところに私は居る。その嬉しさのために毎日やってると思う。
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